「2023年日本語の誤用及び第二言語習得研究国際シンポジウム」ご案内
記
日 時:2023年08月05日(土)~08月06日(日)
場 所:北京理工大学(中国国内は北京理工大学会場、中国国外は国際版のVooVを使用)
主 催:北京理工大学外国語学院、日本語誤用と日本語教育学会
共 催:浙江工商大学出版社
協 賛:外語教学与研究出版社
基調講演:1.益岡隆志(関西外国語大学教授)
2.野田尚史(日本大学教授)
3.三宅知宏(大阪大学教授)
4.周彤(北京大学准教授)
費 用:参加費は教員、研究員800元、大学院生400元(オンライン参加同様)。
申込資格:大学院生、大学教員、研究員、またはそれに準ずる方で、なおかつ会員である方(入会の手続きは随時受付中。入会ご希望の方は、①氏名、②性別、③所属、④メールアドレス、⑤住所、⑥電話番号をご記入の上、日本語誤用と日本語教育学会の事務局goyouken@163.comまでご連絡ください。)
申込方法:2023年5月31日(水)24:00までに下記のQRコードからご記入ください。
発表要旨:1000字以内の要旨(中国語または日本語)を、2023年7月1日(土)24:00までに、添付ファイルにて、日本語誤用と日本語教育学会の大会委員会(goyoukendaikai@163.com)まで送付のこと。
データ配布:発表の申込に際し、配布対象の方に必要に応じて配布します。事務局までお申し込みください。
配布対象:日本語誤用と日本語教育学会の会員。作業にご協力いただいていない会員におかれましては、データの請求は一回のみとさせていただきます。お申込が確認でき次第、順次事務局より発表に必要な誤用のデータを配布します。
参会資格:参会だけならどなたでも可。発表をご希望の方は会員であること。
締め切り:2023年5月31日(水)24:00
宿 泊:宿泊の予約は各自でお手配願います(大会運営委員会から宿泊情報をご案内する予定です)
その他:招聘状が必要な方は事務局までご連絡ください。
北京理工大学外国語学院、日本語誤用と日本語教育学会
2023年3月10日
2022年日本語の誤用及び第二言語習得研究国際シンポジウムのご報告
2022年8月1日(月)~8月2日(火)に西安外国語大学にて開催されました『2022年日本語の誤用及び第二言語習得研究国際シンポジウム』は、新型コロナウイルス感染拡大による厳しい状況下ではありましたが、オンライン形式で開催され、成功裏に終わりましたことをご報告申し上げます。基調講演及び分科会の参加者数は2日間合わせて延べ1600名程にまで達し、これまでで最大の人数となりました。
今回の大会は、西安外国語大学日本文化経済学院、日本語誤用と日本語教育学会が主催となり、浙江工商大学出版社の共催、日本国際交流基金北京日本文化センターの助成の下、開催されました。2日間に亘り、3つの会場において、基調講演、学会賞の授賞式、研究発表会、マスターフォーラムとドクターフォーラム及び優秀賞の授賞式を開催し、とても充実した内容となりました。
大会の前日に開催された叢書執筆の講習会には、オンラインでおよそ70名の方が参加されました。
大会の基調講演は2日間に分けて行われました。初日は国立国語研究所の松本曜教授による「日本語の空間移動の表現」、大東文化大学の小野尚之教授による「『に』の意味論」、翌日はアメリカのケース・ウェスタン・リザーブ大学(Case Western Reserve University)の白井恭弘教授による「第二言語習得と日本語研究」、西安外国語大学の毋育新教授による「中国人日本語学習者の敬語使用における誤用」の4つの講演がありました。講演の内容は日本語学、日本語教育、第二言語習得研究、誤用研究と多岐に亘り、若手教員をはじめ、参加者にとって、幅広く学べる貴重な機会となりました。ご講演くださった先生方に心より御礼申し上げます。
一般発表では、名詞と動詞の誤用を扱った研究を中心に、叢書の執筆予定者による発表が多数ありました。誤用の叢書を刊行することは本学会の目的の一つでもあり、シンポジウムは、発表を通して他の編集者から意見をもらったり、他の執筆者と交流できる貴重な場としての役割を担っています。今回も大変有意義な意見交換の場となりました。叢書のテーマ以外にも、日本語の誤用及び日本語教育に関する内容の発表も数多くありました。今回の大会では、初めてマスターフォーラムとドクターフォーラムが設置されました。中国と日本からの大学院生達が積極的に参加し、優れた研究発表が多く、会場の参加者からも高く評価されました。ご発表いただいた皆様、ありがとうございました。
今年度の学会賞は大会の開会式において授賞式が行われました。一等賞は神戸大学の朴秀娟先生に、二等賞は北京航空航天大学の唐彬先生、関西学院大学研究員の任霞様に授与されました。
閉会式と会員総会では、まず、マスターフォーラム優秀発表賞とドクターフォーラム優秀発表賞の授賞式が行われました。マスターフォーラム優秀発表賞は北京外国語大学・北京日本学研究センター大学院の戈春暁様に、西安外国語大学大学院の丁榕様に授与されました。
一方、ドクターフォーラム優秀発表賞は埼玉大学大学院の井上直美様、東京都立大学大学院の権鋆様、関西学院大学研究員の肥田栞奈様、関西学院大学大学院の李坤様に授与されました。
次に、事務局から会員数、研究誌《日语偏误与日语教学研究》第7輯の刊行及び第8輯の投稿募集、《日语偏误与日语教学研究丛书》の進捗状況、『YUKタグ付き中国語母語話者日本語学習者作文コーパス』Ver.12の構築状況、会計と監査の報告がありました。そして、大会運営委員会副委員長の劉雅静先生、学会賞選考委員会委員長の杉村泰先生、学術交流委員会委員長の徐衛先生より、それぞれ大会運営委員会、学会賞選考委員会と学術交流委員会の報告がありました。
また、日本語誤用と日本語教育学会副会長でもあり、開催校の西安外国語大学教授でもある毋育新先生が大会総括をしました。そして、北京理工大学外国語学院日語系主任の張元卉先生が2023年大会開催校代表として挨拶しました。最後に、于康会長より閉会の挨拶がありました。
今回のシンポジウムは、西安外国語大学の毋育新先生、白曉光先生、段笑曄先生、張琰龍先生、李璐先生、郜楓先生、憑荷菁先生、田佳月先生、王洪磊先生、江涛先生、黄露先生、譚林先生をはじめとした主催校の先生方の献身的なご尽力で、盛会に終えることができました。大変お世話になりありがとうございました。そして、北京理工大学外国語学院の張元卉先生にはオンライン会議室をご提供いただき、お陰様で今回のシンポジウムが滞りなく開催されました。この場をお借りして、ご尽力くださった皆様に心より御礼申し上げます。
2023年日本語の誤用及び第二言語習得研究国際シンポジウムは北京理工大学で開催する予定です。詳細が決まり次第、ご報告申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
日本語誤用と日本語教育学会事務局
目 录
【特邀论文 音声研究と日本語教育】
日本語の母音/u/は「非円唇後舌狭母音」ではない―「ウ」の調音的特徴の再・再認識― 朱春躍
第三言語の音声習得における通言語的影響―破裂音の音声的類型特徴の観点から― 劉佳琦
中国日语学习者的动词「テ/タ形」声调习得研究——基于历时语料库的个案分析 张林
鼻音の有効な音響分析方法の試み―母音に先行する撥音を中心に― 朱玉瑩
【研究论文】
手話母語話者による日本語書字言語の誤用からみる難聴者の中間言語体系
田中良
中国語を母語とする日本語学習者における「そして」の不使用と過剰使用に関する一考察 唐彬
連体助詞「の」の過剰使用と不使用における誤用パターンとその分布―「NP1のNP2」を中心に― 孫之依
『YUKタグ付き中国語母語話者日本語学習者作文コーパス』のデータ有効性の検証―受身文の誤用を中心に 任霞
中国人日本語学習者における「テ形」の誤用に関する研究 廖琳
話し言葉における日本語学習者の副詞の使用に見られる特徴 朴秀娟
中国語を母語とする日本語学習者の語用論的失敗とその原因分析 加藤靖代
【论坛】
应该使用「君」「お前」,还是「あなた」? 于康
应该使用「だんだん」,还是「徐々に」? 徐微洁
应该使用「だんだん」,还是「次第に」? 毋育新
应该使用「また」,还是「まだ」? 李文鑫
应该使用「よく」,还是「上手に」? 杉村泰
应该使用「最後」,还是「ついに」? 朴麗華
应该使用「ちょっと」,还是「もう少し」? 金稀玉
应该使用「どんなに」,还是「とても」? 金玉英
应该使用「もう」还是「すでに」? 孙逊
应该使用「常に」,还是「よく」? 段笑晔
应该使用「よく」,还是「たくさん」? 劉鳳栄
日语动词偏误研究3题 张超
目 录
語彙概念構造と日本語研究-反使役化と脱使役化を巡って 岸本秀樹
クオリア構造と日本語類別詞の研究 眞野美穂
日本語の使役文および使役文の研究―使役文の文法的な意味の捉え方― 早津恵美子
中国語母語話者による第二言語習得 白井恭弘
主語マーカーの選択からみた構文的拘束力と日本語教育への応用 于康
【研究论文】
「NPが→NPを」と「NPを→NPが」の誤用から見る学習者の「目的語」と「主語」の捉え方 李坤
「NP1は[NP2は+NP3が+X]とV」における「は」と「が」の誤用に関する一考察 肥田栞奈
発話課題における複合動詞の使用状況についての分析 姚一佳
【论 坛】
「日本語学科の諸先生方にもいろいろご助言をいただきましたことに心から厚くお礼申し上げます。」错在哪里? 毋育新
「特にXのファンと喋った。今まで全然知らなかったことを教えてもらった。」错在哪里? 朴丽华
「いつも単語が覚えられないです。来学期、きっと単語の勉強に力を入れます。」错在哪里? 刘凤荣
「興味があったら、きっとネットで探してみましょう。」错在哪里? 高山弘子
「高い会費を納めて、また値段が高い用具を買っても、彼らは気にしない。」错在哪里? 徐爱红
「魚などが生きられる環境がなくなっています。その上、廃水で汚れた川にいる魚を食べる人間も病気になるかもしれません。」错在哪里? 黄毅燕
「今回、改めて丁寧に読んだ後、その魅力に目を奪われた。」错在哪里? 熊仁芳
目 录
【专题】语言学理论与日语研究
【研究论文】
【論壇】
〒662-8501
兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155 関西学院大学国際学部 于康研究室内
事務局長:王軼群(中国人民大学)
事務局次長:朴麗華(北京第二外国語学院)、黄毅燕(福建師範大学)、張超(上海海事大学)、李文鑫(天津師範大学)、任霞(中南林業大学)
TEL 0798-54-7021
メール goyouken[at]163.com
※[at]は@に置き換えてください。
会 長:于康(関西学院大学)
副会長:杉村泰(名古屋大学)、毋育新(西安外国語大学)、徐微潔(浙江師範大学)
著者:于康・田中良・高山弘子
書名:《方法工具与日語教育研究叢書 加注標簽軟件与日語研究》
出版社:浙江工商大学出版社 (2014)